突然ですが、サンカ(山窩)という人たちをご存じでしょうか。それはかって日本に存在した放浪の民の集団のことです。かれらは一定の土地に暮らすことをせず、また私的所有権の考えも持ち合わせていなかったので、まさに山河を流浪する民でした。今年4月にはそうした人たちを題材にした [映画:山歌]が一部地域(テアトル新宿他)で上映されました。今日はこのテーマで筆を進めます。では…
疑問(44)サンカ
☆ウィキペディアによると(要約)…サンカはかって日本に存在したとされる放浪の民の集団である。本州の山地に住んでいたとされる。私的所有権の概念を持ち合わせていないため定住することもなく、流浪の民として主に狩猟生活によって生活する。また箕、竹細工、箒の製造などを行い、それらを村人と衣食の物々交換を行うことで生活していたとされる。その人数について明治期には全国で20万人、昭和に入っても終戦直後は1万人ほど存在したと推計される。またサンカといった人たちの生まれた背景については、諸説ある。ただその多くは戸籍もなく、人数はあくまで推計値。サンカ(山窩)という呼称については警察、研究者、農林省によってサンカもしくは山窩が使い分けられていた。またサンカという言葉が最初に使われたのは江戸時代末期のよう。そうしたサンカについて最初の本格的な調査を行ったのは、民俗学者柳田國男氏である。ただサンカは日本の歴代中央政権にたいして政治、経済、軍事、文化などの面で関わりがなかったため、長い間研究対象にされなかったが、2000年以降は専門学会も結成された。言語は日本語を使うが、一部の単語はサンカ特有のものがある。戸籍のないサンカの人々も明治維新後は徐々に戸籍に編入され村人に同化し、また第二次大戦時には徴兵制の完遂のため、さらなる戸籍編入と同化がなされた。なおそれに照応して識字率も向上したと思われる。…以上ウィキペディアからですが、原文はもっと長文かつ詳細に書かれていますので、ぜひ原文をお読みください。また今回このテーマのブログを見て、その多さにはびっくりしましたが、関心の高さですね。ぜひそれらも、ご一読ください。もう十年以上前になりまが、テレ朝で「知られざる日本の原風景サンカ、最後の末裔が語った真実」が放送されましたが、それ以降このテーマの番組にはご無沙汰です。そんな中、今回このテーマを書くきっかけは、今年4月それを題材にした[映画:山歌]が上映されたことを知ったからです。なお過去にドキュメンタリー映像を見た時の記憶では、戦前撮影したようなモノクロ映像で、サンカは男女とも少ない衣服をまとい、森の中を歩く集団の姿だったような記憶です。そして映像を初めて見た時は「つい半世紀前にこんな人たちが沢山いた!え~」という歴史の裏面に触れるような衝撃でした。サンカの定義については今もって様々な論争があるようですが、もしもこの拙文がサンカに興味をもたれるきっかけとなるなら、望外の喜びです。
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