35.国葬

高さ180センチほどのブロンズ立像(公園などによくお立ちになっている)なら、その製作費は600万円ほど、一方今度行われる国葬なら費用は一億円ほどだそうです。しゃあ、それ何か関係あるの?と、お思いでは。そこでです。以前書いたブロンズ像をテーマのブログ、ご記憶ありますか?

今日はその絡みで(多少無理しています)、「国葬」を取り上げてみます。では…。

疑問(35)国葬

元総理の国葬が近く行われます。全額国費支出で、その額1億円ほどだそうです。その額はアベノマスクの費用5億円に比べれば安いものですね。ただブロンズ像の時にも書いたのですが、人物評価はその後の時代背景や価値観の中で否応なく変遷するものです。例えば米国で最近目にするブロンズ像引き倒し事件、ありましたよね。建てた時は誰もが「将来も尊敬できる偉人だ!きっと」と思って新しいブロンズ像を目にしたはずですが、今頃になって差別主義者!変態!(これはないか)などと罵られ今破壊の憂き目に遭っているよ可哀そうなブロンズたちです。今、戦国武将の像も各地に林立していますが、考えればその人物の一面を捉えた「偶像」にすぎません。本当は偉人とやらの武勇伝の裏に、ジェノサイドや民からの収奪といった酷い事実も隠されています。今はNHK大河ドラマ(別名うそ大河)の助力もあって破壊までには遭っていませんが、価値観の変化でいつそれが将来ボコボコにされるかしれません。それに対し国葬は記憶にしか残らない無形のもので、そうした心配はいりません。ただ人には様々な考えがあり、反対意見はいつも一定程度あります。ただ天皇の国葬については、そもそも「天皇は国の象徴である」と憲法に書かれているようにシンボリックな存在であり、かつ新皇室典範の25条には国家行事としての「大喪の礼」がキッチリが定められています。対して、その人の政治手腕を評価して行う政治家の国葬は将来起こりうる価値観の変化や事実の露見を背景にして、その国葬自体が間違っていたと、まさにブロンズ像破戒に似た断罪を将来うける恐れがあります。そんなこんなで、政治家の国葬にはちょっと考えてしまうところ…という話ですが、どうお考えになりますか。

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