ある団体の行為が、今耳目を集めています。それはある意味、「恐喝」ともとれる行為です。それで今日は、この事件に絡めて「恐喝」について考えてみます。
疑問(39)恐喝
「恐喝」について刑法249条では{害を加える旨を告知して脅かしたり、また暴行をすることによって財物の交付を受たり、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させることなどを言う。}と明記されています。またこの場合のように財産交付要求の有るものを「恐喝」、一方それが無いものを「脅迫」と言うようです。端的に言えば、「ふっ殺すぞ!」は脅迫にあたります(2年以下の懲役または30万円以下の罰金)。また「ぶっ殺されたくなかったら1億円くれ!」は恐喝(10年以下の懲役)にあたります。そして今回の事件、その組織が言う(実際はもっと知的で繊細な表現でしょうが)「寄付をすれば幸せになる」あるいは「幸福になりたかったら、壺を〇〇万円で買いなさい」などの言葉も、ちょっときわどい感じですよね? 例えば「寄付をすれば幸せになる」→「寄付をしなければ不幸になる」、あるいは「幸福になりたかったら、壺を〇〇万円で買いなさい」→「壺を〇〇円で買わないと、幸福になれないよ」内容は前後同じですよね。この例をもっと要約すれば、「幸福になりたければ金出して」→「金出さなければ、不幸になるよ」で、やはり前後同じ内容ですよね。つまり当該団体の話は(先ほどと同様、実際はもっと知的繊細な表現と思いますよ、きっと)「不幸の原因は、人の業、憑依霊、悪魔など種類は沢山あるけど、それらが影響して今不幸の真っただ中にあるよ(と恐怖心を煽り脅かす)。それで不幸を幸福に変えるためには除霊とか色々生半可な気持ちではできない手段が必要。だから金が要るので出してちょうだい(財産交付の要求)。」といった風のスキームに聞こえますよね。まさに脅迫と財産交付要求のコラボ→「恐喝」と、感覚的にそう思いませんか? またよくよく考えると、この流れは他の団体や組織にも、ひょっとしてありそうですよね。いや失礼しました、こんなことを言うとバチが当たるかも知れないので、もうここらで終わります。ご祈祷してもらうお金も無いことですしね…。
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