「抽選」「厳正なる抽選」こんな文字がいろんな広告の片隅に見えませんか? そうなんです、応募用紙の中にある小さな文字、あれです。抽選日はしっかり頭に入れて、何が賞品かもしかり頭に詰め込んだのに、なぜか抽選の文字にはこだわらない。たいてい「抽選…あ~そう」で、済ましてしまいます。ただですね、抽選にも色々あって、さらにその特注のような「厳正な抽選」っていうのもあるんですよ。そこで今日はその「抽選」について考えてみます。では…。
疑問(38)抽選
NHK紅白歌合戦の入場整理券の申込も、今はパソコンやスマートホンで行います。以前のようにハガキではダメなんです。ではその抽選はどうするのかと問えば「厳正なるWeb抽選による」のだそうです。へ~と思わず納得しそうになるのですが、本来ここはNHKですから品よく「厳正なWebとは、なんでおすか?」と再度聞くべきです、きっと。しかし生来権威に弱く、NHKに対しても意気地の無い対応でお恥ずかしい限り。<NHK党にでも聞こうかな> とにかくこの入場整理券については、会場に警察官立会いのもとで行っていた時代もあったんですよ。もちろんハガキ申込の時のようですが。そうしたハガキから選ぶといった衆目に晒される手法や警察官まで立会うというなら、まだ「厳正な抽選」と言えそうです。それがいまの説明だけでは、Web抽選であることがどんな公明正大性をもつのか全く見当がつきません。それに対してドリームジャンボ抽選会には弁護士や銀行員などの立会人が毎回選ばれ、不正が無いか目を光らせます。まあ賞金や賞品のスケールが違いますから、両者を比較するのは酷かもしれませんが。また消費者庁は抽選の手法について特段の指針は与えていません。しかし実際今は、公演チケットの購入などにも利用されるWeb抽選が主力になっていることは確かなようです。また先ほどあった、会場に警察官立会いでの抽選といった手法は、数十年前までは対象が民間企業の場合でも行われていたとは驚きです。ここで実際に某当事者本人から聞いた話を紹介します。十年ほど前、某氏の勤務するある大手企業では、巷でとても人気のあった景品を出すキャクベーンを張ったそうです。結果は予想以上の応募。連日他の部署からの応援も交え、応募はがきのアンケート欄などチェックを行ったそうです。ただその時交わされた「この人知ってるから」あるいは「この人さっきも選んだから」「ちょうどこの商品合う年代だから」などと言った会話は大変気になったそうです。ともかくWeb抽選にしようがハガキ抽選にしようが、気づきにくい影の部分はあるはずです。最近巷の事件、事故では第三者委員会が立ち上げられ、中立的で客観的な検証がなされます。「抽選」については、もちろんそうした事後的検証は当てはまりませんが、抽選日に向けての作業中や、少なくとも抽選日にはドリームジャンボ抽選会場のように、立会人の設置が必要と思うのですが、(ちょっと品よく)これも企業はんのコンプライアンスどすけど、どう思いはりますか?
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