「女性ならではの感性」なにか問題でも?
(102)ジェンダー平等
巷に漂う猫も杓子もジェンダー平等の掛け声。首相の物言いにクレームがつくのは、即予想できました。ただ賢者たる首相がその反響を予期できなかったとは意外でした。ちょうど秘書官だったご子息、あるいは松川ルイ議員の事の顛末、いわゆる「巷の空気を読めない」点では似通っています。今回の件も端的に言えば「男性、女性」の性差にこだわった表現がまずかった。例えば「上川さん(外務大臣)ならではの感性」とでも言えばよかったのに。ぜひ今後は「男性、女性」とその性差を言いたい時でも、ぐっとこらえる習性をつけられたらと思います。ただこうしたジェンダー平等の掛け声の中、ある種の違和感もあります。まずニュース報道で以前なら「会社員のAさん」といった表現であったものが、今では性差を強調した「男性(女性)会社員のAさん」といった表現に変ったこと。たとえ女性の就労者が増えたとしも、これは社会の空気に逆行しているように感じています。また巷ではスポーツ競技が大流行。ただ乗馬などの一部競技の他、なぜ大半の競技が男女別なのでしょう。最初から「女性は男性より体力が劣る人間」といった固定観念でもあるのでしょうか。また多くの男女別競技を統一すれば、LGBTの問題もたやすく解決できるはずです。ところが米国を筆頭に、商業主義にどっぷり浸かった昨今のスポーツ業界。一つでも競技種目が多い方が美味しいはずですから、そんな改革は永遠に無理でしょうけど。また国内に目をやれば東京工大など一部の大学で、ゴルフのハンディーキャップよろしく女子枠を導入します。ところがこれこそ性差にこだわった差別で、「女子は男子に比べてちょっとバカ」といった間違った潜在意識を生みそうです。ちなみに東工大在学中の女子学生は、テレビのインタービューで反対意見を激怒の表情で吐露していました。東工大生さすがです!
株式会社DeNA会長の南場智子さんは経団連副会長に就任した折、記者の質問にこう答えておられました。記者「どうして副会長に選ばれたと思われますか」、南場「女性だからでしょう」
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