95週刊現代 世界が笑ってる日本のゼレンスキー礼賛

日本のメディアさ~ん、どうなってるの?…と思わず言いたくもなるウクライナ報道。米国・英国の報道を丸飲みコピペ報道しているだけ?…と思える戦前の大本営発表もどき。 それにCSISや戦争研究所などといった、ちょっとスパイもどきの危なっかしい米国・英国のシンクタンクあがり(出向経験)の人を、好んでよくもまあコメンテーターに使うこと。そして「戦争終結などさらさら考えられません」と飯のタネとばかりに、この戦争が長引くよう煽るは煽る、K大、T大の先生方。同じく戦争がまさに飯のタネである防衛省のシンクタンクの方。いかにもロビイストとしてご自分の忠米スタンスを米国にアピールするがごとく、その内容たるや、およそ学識者からは遊離した低次元なご発言の数々。中でもびっくりしたのは「フーチン重病説!」 よく巷で囁かれる、「自分的にはそうであったらいいネ~」もどきの願望と虚言癖のゴチャマゼになったような低次元のあれです。

「米国に逆らうと旧民主党のように潰される」といろんな分野で言われる隷属国の日本ですから、まあ食うためには仕方がないのか~、とも思うのですが…と、そんな折にですね、勇気凛々のメディアが現れました。6/17日号の週刊現代と6/19日号のAERAです。週刊現代の特集は「ロシア・ウクライナ戦争、正しい理解の仕方(佐藤優)」で本日のブログの表題にある、世界が笑っている日本のゼレンスキー礼賛が副題。AERAは「終わらない戦争(エマニュエル・ドットと池上彰)」です。一度読んでいただきたいのですが、今日はこのブログでも、「ロシア側の視点にもちょっとは配慮した報道であればなぁ」といった願望から、日本の報道ではあまり知らされない、ウクライナ戦の現実を一部取り上げたいと思います。なおこれら報道の出所は、欧米メディアからのものが大半です。お気づきになるように、日本は報道の自由があると言われているものの、欧米ファースト、とくに米英ファースト(もちろん英国王室のヨイショ報道も噴飯ものの類)を報道姿勢に貫徹してもいるようです。つまり「反米にならないよう配慮。」思い起こせばイラクのフセインやリビアのカダフィーの殺害についても、当時大半の日本メディアは「沈黙は金」を貫徹しました。その実行犯である米英ですら一定のメディアにはその批判記事が掲載されたのに、です。ということで今日の巷のHatenaでは、今も続くウクライナ戦争の中で葬られた、報道内容を紹介します。なお、このテーマについては今後も時々継続したいと思います。

(95)世界が笑ってる日本のゼレンスキー礼賛

➀まず、ウクライナってどんな成り立ちの国なのか?

こんな根本的なことも報道したがらない日本のメディアなのです。では…

[広義のロシア(スラブの核心部)]=ロシア(大ロシア)+ベラルーシ(白ロシア)+ウクライナ(小ロシア)ですが、その内ベラルーシとウクライナはソビエト連邦が成立する1922年までは「国家」として存続したことは一度もありません。次に…

➁今回のウクライナ戦争の引き金となったウクライナで起きた2014年のユーロマイダン革命と呼ぶ政変では、民主主義手続きで選ばれた親ソ派のヤヌーコビッチ大統領が追放されました。そしてこの追放劇の首謀者は、ウクライナの極右勢力と言われています。そして動乱の最中、ドイツ、フランス、ポーランドの三か国とウクライナの極右勢力が首都キーウで会談していたのですが、それを海外メディア(日本のメディアは、と言うとほとんど腑抜けです)ではしっかり、政変の裏での策謀会議だったことを暗示する報道がなされています。なおクリミアとドンバス地方のロシア系住民は、民主主義手続きによらない謀略性のあるユーロマイダン革命そのものを否定していました。そこでロシアはこの地域で住民投票を経てクリミアを編入したのですが、米国隷属の日本メディアは、このロシアを「目くそ鼻くそを嗤う」ごとくに、「これはロシアの自作自演の茶番」と盛んに報道しました。しかし思い出してみてください。ベトナム、イラク、リビア、アフガニスタン、チリなどその他いっぱい「戦争は米国の文化」と揶揄されるその米国が行った過去の同様事例では、日本のメディアはすかさず「米国のすることはすべからく民主主義的行為」などとヨイショ記事を報道し続けたのに、今回は詳細な検証をする意思も無く、米国の発する情報なるものを金科玉条としてロシア批判の急先鋒としてしゃしゃり出ています。この優柔不断、やはり隷属国としての性なのでしょうか。そしてさらにこんな事もあまり報道されていませんね。

③勢力分布については、●ウクライナの最貧地域である西部ウクライナは極右勢力が支配国する地域、●中部ウクライナは極右の西部ウクライナにもロシアにも警戒感と一定の距離を置く地域、●東部ウクライナはユーロマイダン革命によるヤヌコビッチ政権崩壊後、言語がロシア語に近いなどとウクライナの極右勢力により攻撃され、それで「ウクライナ在住ロシア人保護のために侵攻に及んだ」と、プーチンが盛んに主張する地域です。戦争オタクのコメンテーターや論説委員なども、知識人なのですから、バトルゲームもどきの解説に髪振り乱し、この戦争を煽ることなどに傾注せず、ぜひこうした地政学的な背景も説明されたらと思います。そして最後になりましたが、こんなことも報道すべきだと思います。

④まずフーチンの言う「非ナチ化」とはアゾフ大隊を潰すということです。ではそのアゾフ大隊とは何かというと、白人至上主義者集団で外国人義勇兵も含めた民兵組織。その組織はウクライナ内務省傘下にあり、「ウォルフスアルゲン」のエンブレムを部隊証としています。また「映画:新聞記者」でお馴染みの、日本の公安調査庁もそのHPの中で「ネオナチ組織がアゾフ大隊を結成」と掲示されていましたが、今は削除されています。

とまあ今回はこれぐらいにしますが、つくづく「こんな事ぐらい、なんで米国に気兼ねして報道しないの?不思議~」と思いませんか?

なにしろ北方領土問題なんて、二島返還にするか四島返還にするかといった能天気な話はこの機に及んで、これでもうご破損。ひょっとして永久にご破算。なぜなら我が国は宗主国たる米国の指示に即駆け寄り、簡単にロシアへの経済制裁を決定してしまったからです。なおその経済制裁に参加しているのは、米国、欧州、豪州、新西蘭(ニュージーランド)、日本、韓国にすぎないのに。それがロシアへの経済制裁を、さも世界が支持しているような報道の注入で、国民の思考は停止し、戦中の「鬼畜米英」のスローガンと同様、いつでも、どこでも「鬼畜ロシア」の大合唱。日本はインドやブラジル、トルコのようにどうして上手く立ち回れないのでしょう。日米安保条約と同様に防衛関係の協定として、米印には米印安保協力協定、米国とブラジルには米州相互援助条約、米国とトルコには1980年に調印した防衛協定により国内基地の一部使用を容認する関係が今も続いているのに、なぜ日本ばかりが米国の言いなりなのか、歯がゆいですねぇ。そしてメディアは、さらに「米国の価値観こそ世界に敷衍すべき普遍的価値観」といった米国の寵愛ほしさの隷属感情丸出しキャンペーンに余念がありません。「犬も食わない」という夫婦喧嘩の仲裁でさえ、両方の意見をよく聞くことが大切ですよね。同様にウクライナ戦争でも、勧善懲悪や二項対立的発想をやめ、両方の言い分をもっとよく聞くことが戦争を早く終わらせる一番の手立てだと思うのですけどね~ぇ。それとも早く終わってもらうと、不安を煽って煽って目論んでいた防衛費のかさ上げができない。さらに個人ではコメンテーターとして飯のタネのTV出演が終戦になると減ってしまう…などを危惧しておられるわけではないでしょうね。それはある意味で「現代版戦争成金さん」なんですよ。それとも「死の商人もどき」? いやこれはまた言い過ぎです。ともあれ、メディアは米国に気兼ねなどせず、あまつさえ売国的になどならず、自主独立の愛国心をもって、深層報道を心掛けてもらいたいものですね。ぜひとも…

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