松川るい参院議員の炎上
この炎上、そもそも、どうでもいいような話かも知れませんが、巷でくすぶる批評の数々が実はTVコメンテーターの資質を判定する好材料になるかも? では本日のHatenaのはじまり、はじまり～
(97)松川るい参院議員炎上
(庭の子狸)
これって自民党女性局とやらが幼児教育の無料化などで、その先進性が有名なフランスへお勉強のため研修旅行したという、ほんま月並みな話が元ですねん。ところが松川議員が食したインスタ映え料理や、エッフェル塔をバックにした記念写真をSNSに投稿したことで急変。先だっての総理ご子息ご乱心と同様に、また女子供の「お遊びかい?」といった批判が沸き起こったのです。そこで今日の本題に入ります。この件について、対する巷のTVコメンテーター諸氏の発言も百家争鳴、ピーチクパーチクうるさいことったら。「これでも識者なの?」と疑いたくなるようなピンボケのものも多々ありますが、大抵は次のような、お二人の発言に収れんできそうです。
まず、<フジテレビのニュース・イッツ>にご出演されたSさん。たしか、こんな主旨のご発言でした。
☆研修の合間に豪華な食事や観光スポットへ行くことはあり得るから、SNSに公開してもそんなに大事に言うようなことでもありません。むしろ幼児教育で先進的なフランスを訪問したことはいいことです。ともあれこんな騒ぎに早く切りをつけ、今後は良質な研修結果報告書をつくることに傾注してもらいたいです…(要約ですが、大体こんな発言内容で、訪問したフランスが幼児教育先進国という、今回の炎上とは直接には関係のない発言で話を締めくくっておられるのもちょっと腑に落ちません。この問題の起因がそもそも研修旅行にあるのではなく、SNSに公開するという行為に対して国民の不信が爆発していることに、どうもお気づきになってないふう)
対して<テレビ朝日の羽鳥モーニングショー>に出演されたTさんは明瞭明晰です。こんな主旨の発言でした。
☆まず一般のサラリーマンが研修や視察目的で外国へ行き、もし途中で観光地へ行ったとしても、その内何人の人がSNSにそれを公開するでしょう。衆目に晒すことで「本当は観光旅行だったのでは?」といった疑念が生まれることは怖いはず。ましてや国会議員の場合、その費用は政党助成金などの国民負担ですから、日々国民監視の中で活動している自覚を常に持っていなければならないはずです。さらに言えば、そもそも国民が国会議員を全面的には信用していないという事実を理解していないのでは。今回の事象は、残念ながらその自覚の欠如を感じてしまいます。そしてそんな感覚の人が、はたして議員として勤まるのでしょうか… 以上SさんTさんといったコメンテーターお二人の意見を併記しましたが、中でもSさん的なコメンテーターの発言はよく聞きます。二項対立的、勧善懲悪的な雰囲気が重くのしかかる今の世相の中では、Sさんのように権力に逆らわず、物事を掘り下げず、また保身に漂う揺りかごのごとく振舞うことは、自身の安寧には大切なことかも知れません。しかし識者でありながら素直な心情の披瀝にたじろぐ姿を見るのは哀れです(もちろん実際その程度の論評能力しか無いのなら、それはもっと哀れですが) ともあれ今回の炎上については月並みな話と割り切れない、この日本に覆い被さる何か。そしてさらにこうした事件の周りには、浅薄なリベラリズムやポピュリズムを活用した、権者や自己に都合のいい煽りの手練手管も感じてしまいます。それはまさにウクライナ戦の報道のように…
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