腸活の話題が盛んです。ただSIBOの話題はほんのちょっぴり、なぜ?
疑問4(SIBOシーボ)
過敏性腸症候群と考えられてきた患者の85%がSIBO(シーボ)だったといった研究もある…[江田証医師著、小腸を強くすれば病気にならない]このベストセラー本には、近年日本でも欧米のようにSIBO罹患者の急激な増加が書かれています。このSIBO(日本名で言えば小腸内細菌増殖症)は、本来大腸などに比べ細菌の数が極めて少ない小腸内に何らかの原因で細菌が異常発生してしまう病気です。そして様々な不快症状(腹痛、便秘、下痢、腹部膨満)をひきおこすようです。また、やっかいなことに治療の研究は各国でされているものの、まだ確固たる治療法は確立されていません。そのため現状は食事療法(低FOODMAP食)を主に治療するようですが、治っても再発の可能性が高いのも、この病気の煩わしいところです。また、国内ではこの病気に対する深い知見を持ち合わせた医師も少ないためでしょうか、巷の話題になることも少なく、またテレビや新聞といったメディアの報道対象になることも、ほとんどありません。さらに昨今は「腸内フローラ」改善のためにと「乳酸菌を飲めよ増やせよ」の大合唱のもと、おびただしい量の乳酸菌製品が消費されています。ただこれがなかなかの曲者。こうした闇雲の摂取は、かえってSIBOを悪化させるかもしれないといった意見もあります。ですから転ばぬ先の杖として、この病気に詳しい医師に一度摂取の良し悪しを相談してみたほうがいいのかも知れません。ともあれ、なぜメディアはSIBOをもっと取り上げないのでしょう。つまり、これが本日の疑問の穴です。もちろん「乳酸菌製品を売るメーカーはメディアの大スポンサーだから」なんて邪推はさらさらありませんけどね。
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